私は、顔を上げました。
すると、博美が私の前に回って斜めの角度から、少し俯いてから顔を上げ、しおりちゃんのように私を上目使いに見たのです。
そして、言いました。
「 どうしたの?
チョコ、食べよう。」
「 そうね、食べよう。」
「 今、食べてね。」
「 後じゃダメ?」
「 ダメ、今だよ。」
「 分かった。」
私と博美は、顔を見合わせてチョコを取り出し、お互い口に入れました。
甘みを抑えたビターな味が口にひろがりました。
博美が私に言いました。
「 ちゃんと食べたね。」
「 食べたわよ。」
「 忘れることあるからね。」
博美は、私が食べるのを見届けると部屋に戻って行きました。
☆
奇妙な
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