栞32 

 私は、止められなかったことで、加奈ちゃんも自分を責めているんだと思いました。

「 分からないわよ、加奈ちゃんにだって・・。」
「 でも、私はしおりちゃんの話を聞いているのよ。」
「 聞いていても、まさか、そこまでは考えないでしょう。」
「 それは、そうだけど・・。
 様子を見ていたのだから、何か気が付いたことがあった筈よ。」
「 でも、加奈ちゃんのせいじゃないよ。」
「 でもね・・。」
「 気にすることは無いわ。」
「 う〜ん・・・・・。」
「 私は時間は掛かったけれど、何とか振り切れそう・・。
 過ぎてしまったことだし・・・。」

加奈ちゃんは、俯き加減にテーブルに眼を落としました。
そして、しばらくの沈黙の後、口を開きました。

「 そうね・・・。
 そうよね・・・・。
 うん・・・・・・。
 お互い気にしないことにするしかないわね。
 最後には・・・。
 お互い・・。」

加奈ちゃんは、加奈ちゃんなりに悩んでいたことが分かりました。

“ そう、お互い気にしないことにするしかない、でも・・・・。”

 それから、私たちは、短時間、話をして喫茶店を出ました。
私は、色々聞きたいと思っていましたが、ちょこっとだけしか聞きませんでした。
聞けなかったと言ったほうが良いのかもしれません。
少なくとも、しおりちゃんは、チョコを交換したことは知らなかったんだと思いました。
 そして、加奈ちゃんには言いませんでしたが、話している途中から、私にはある疑問が湧いて来たのです。

“ まさか・・。”

私は、もやもやしたものが残ったまま帰路につきました。



☆奇妙な物語HOMEページに戻る。
  奇妙な物語HOMEページ
[ 2008/03/03 21:07 ] | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

Author:つぼつぼ7

ねこ

とけい
ブログランキング
・・・・参加ブログランキング・・・・

人気ブログランキング ブログランキング
ブログ王

・−−(押して帰ってネ!)−−・
最近のトラックバック
♪BGM
©Plug-in by PRSU

ポインタ・スイッチ




キーワードの写真ギャラリー
文中の単語をドラッグしてください。