次の日、博美を保育所のバスに送って行った後、夫の部屋の換気をしようと部屋に入りました。
外の明かりが、カーテンの隙間から部屋に入っています。
「 あれっ?」
机の上に眼を遣るとチョコが二つ並んで置いてあります。
黒地に赤と金の筋の入ったシックな包装のチョコが右に、赤地を主体に金の線の入った明るい包装のチョコが左に並んでいます。
博美が、朝、私の知らないうちに置いたのでしょう。
「 博美だわ、私と張り合ってるのね、ふふ。
出張から帰って来たら、二つ並んでいるから驚くと思うわ。
さて、どちらを先に食べるのかな・・。」
私は、微笑んで、ライバルのチョコを見るために机に近付きました。
「 えっ、どうして・・・。」
私は、机の手前で立ち止まりました。
カーテンの隙間から差し込んできた光が、二つのチョコを照らしていました。
そして、左のチョコの上には、リルケの詩集に挟んであった栞が乗せてあったんです。
完了
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奇妙な
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